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次期学習指導要領の議論に基づく 小学校 総合的な学習の時間「情報の領域」への対応案と教材活用について

最終更新: 2026年8月17日(中央教育審議会 情報・技術ワーキンググループ 第12回会議(2026年7月30日)で示され、8月4日に会議後修正版が公表された「取りまとめ(案)」等に基づく)

令和12年度(2030年度)から順次実施が見込まれる次期学習指導要領(新学習指導要領)に向けて、中央教育審議会の情報・技術ワーキンググループ(情報・技術WG)では、小学校の総合的な学習の時間に「情報の領域」を新設し、第3〜6学年で情報活用能力を体系的に育成する方向が示されています。領域名「情報の領域」は、取りまとめ(案)において今後正式に用いる名称として整理されました。

さらに、総則・評価特別部会の取りまとめ(案)(2026年8月4日)では、その授業時数として第3・4学年で各学年最大30コマ程度、第5・6学年で各学年最大35コマ程度が示され、総合的な学習の時間の中でも「探究の領域」とは別に標準授業時数を設定する方向が示されています。また、全面実施を待たず令和10年度以降に段階的に先行実施するための経過措置も検討されています(同資料p.88-89)。

体験的な活動の中で情報活用能力を育む重要性を踏まえ、一定の時間を確保した上で、発達段階を踏まえつつ、総合的な学習の時間に『情報の領域(仮称)』を付加すべき」(中央教育審議会「論点整理」p.51)

私たちは、体験的な活動こそがこの領域の出発点だと考えています。本ページは、取りまとめ(案)に示された学年ごとの学習イメージのうち、フィジカルコンピューティング教材「AkaDako」と関連教材で現時点で既に実現できる部分を、学習イメージの記述に沿って整理したものです。

なお、本ページで紹介している教材は、現時点で公開しているもの・近日公開予定のものに限っています。いずれも現行の学習指導要領に即した教材であり、次期学習指導要領の内容が固まった段階で、新課程用の教材として再設計していく予定です。現段階では、「AkaDakoでどのような学びが実現できるか」のイメージをつかむ材料としてご覧ください。AkaDakoは常に進化しています。

※本ページは学習内容全体を網羅するものではなく、AkaDakoが関連する範囲(主に情報活用能力の3要素のうち「特性の理解」と、ものづくり文脈での活用)のみを扱っています。学習イメージは資料上「仮のイメージ」とされており、本ページはその具体化の検討材料となることを願って公開するものです。

対応マップ(サマリー)

取りまとめ(案)の学習イメージ対応主な教材
3年: 命令の順番で動きが変わることを確かめ、作品を改良するScratch×AkaDako
4年: センサーで動く機器の仕組みを体験的に確かめる電気の利用、Scratch×AkaDako
5年: センサーの値で条件分岐し、ロボットの動きを変えるロボット教材(近日公開予定)
5年: 画像判定AIの体験(判定の間違いも確かめる)画像認識分別器
6年: 「入力→処理→出力」の認識計測・制御
6年: 生成AIの体験(ハルシネーション・得意不得意)生成AIカメラ(Cloud Plus)
ミニ探究❻「プログラムでオリジナルロボットを作ろう」計測カード・制御カード+サーボ等で実施可(専用ロボット教材は近日公開予定)
ミニ探究❼「生成AIの特性やリスクを理解して創作しよう」生成AIカメラ+活用資料
プログラミング教育の方向性「価値の創出」企画開発・広報体験(単元パッケージ・授業スライド付き)
情報収集・スライド作成等の活用スキル/アルゴリズムの比較対象外(下記参照)

◎=そのまま実施可能 ○=組み合わせ・一部工夫で実施可能 予=対応教材を近日公開予定 —=対象外。サマリーの記号は項目単位の総合判定であり、個別の学習イメージへの対応は各セクションの表をご覧ください

学年別の対応(情報ブロック)

第3学年 — プログラミングに出会う(命令の順番と作品づくり)

第3学年 情報技術の特性の理解の学習イメージ
第3学年の学習イメージ「①情報及びコンピュータの原理」「③アルゴリズム・プログラミング」。出典: 中央教育審議会 情報・技術WG「取りまとめ(案)」(2026年8月4日 会議後修正版)資料p.66 スライド全体を見る
取りまとめ(案)の学習イメージ教材対応
「プログラムを使って、命令の順番によって動きが変わることを確かめる」「作った作品を見せ合い、感想を伝え合いながら動きや表現を工夫してプログラムを改良する」(③a) Scratch×AkaDakoScratch×AkaDako
第4学年以降のセンサー学習と同一環境で始められます

第4学年 — センサーで「判断して動く仕組み」に出会う

第4学年 情報技術の特性の理解の学習イメージ
第4学年の学習イメージ「①情報及びコンピュータの原理」「③アルゴリズム・プログラミング」。出典: 中央教育審議会 情報・技術WG「取りまとめ(案)」(2026年8月4日 会議後修正版)資料p.67 スライド全体を見る
取りまとめ(案)の学習イメージ教材対応
「センサやスイッチで動く機器を調べたり簡単なプログラミングを体験したりしながら、情報を受け取って判断し、動作する仕組みを確かめる」(③a) 電気の利用電気の利用
「作ったプログラムの動きを確かめながら不具合を修正することを通して、コンピュータを使った問題の解決を体験する」(③b)— 即座に実物の動きへ反映されるため、確認→修正のサイクルを短く回せます ScratchScratch×AkaDako

第5学年 — 順次・分岐・反復と、センサーによる条件分岐へ

第5学年 情報技術の特性の理解の学習イメージ
第5学年の学習イメージ「①情報及びコンピュータの原理」「②AI」「③アルゴリズム・プログラミング」。出典: 中央教育審議会 情報・技術WG「取りまとめ(案)」(2026年8月4日 会議後修正版)資料p.68 スライド全体を見る
取りまとめ(案)の学習イメージ教材対応
センサーの値をもとに条件分岐を設定し、ロボットの動きが変わることを確かめる」(③c)「条件や繰り返しを用いたプログラムを作成し、結果を確かめながら改善する方法を知る」(③b) ロボット教材
近日公開予定
画像判定AIに身近な物の画像を読み取らせ、AIが多くのデータを学習して動くことや、判定を間違える場合があることを確かめる」(②a) 画像認識分別器画像認識分別器
「自動で動く手順には、物理的な技術と情報技術が組み合わさっていることを知る」(③a) 計測・制御計測・制御

第6学年 — 「入力→処理→出力」と生成AIへ

第6学年 情報技術の特性の理解の学習イメージ
第6学年の学習イメージ「①情報及びコンピュータの原理」「②AI」「③アルゴリズム・プログラミング」。出典: 中央教育審議会 情報・技術WG「取りまとめ(案)」(2026年8月4日 会議後修正版)資料p.69 スライド全体を見る
取りまとめ(案)の学習イメージ教材対応
「コンピュータの入出力の仕組みを振り返り、身近な機器の例から『入力→処理→出力』の働きを調べてまとめる」(①a)— センサー(入力)→プログラム(処理)→アクチュエーター(出力)を実物で分けて確認できます 計測・制御計測・制御
「AIへの様々な指示による結果を比較し、AIのハルシネーションや得意・不得意を知るとともに、人が結果を確認する大切さについて考える」(②b) 生成AIカメラ生成AIカメラ(Cloud Plus)

ミニ探究ユニットへの対応

取りまとめ(案)の8つのミニ探究ユニット例のうち、ものづくりを伴う❻❼に対応します。また、❽「プログラムでデジタルガイドブックをつくろう」(町のスポットの位置を示し、キャラクターが紹介を話すプログラム)についても、地図・会話(音声)のブロック提供開始に伴い、対応教材を準備中です。

❻「プログラムでオリジナルロボットを作ろう」(第5学年)

ミニ探究ユニット例6 プログラムでオリジナルロボットを作ろう
出典: 中央教育審議会 情報・技術WG「取りまとめ(案)」(2026年8月4日 会議後修正版)資料p.68

現時点では、計測カード・制御カード・サーボモーターの組み合わせで、「センサなどで感知→プログラムに従って判断→モータなどで動作」という流れを設計→製作→動作確認→改良のサイクルとして実施できます。これに加えて今後、このユニットに対応する専用のロボット教材を近日公開予定です。また、現行の小6理科「電気の利用」向け授業実践(スライド・指導案・ワークノート付き)が同じ構造を持っており、「情報の領域」版としての再構成を予定しています。

❼「生成AIの特性やリスクを理解して創作しよう」(第6学年)

ミニ探究ユニット例7 生成AIの特性やリスクを理解して創作しよう
出典: 中央教育審議会 情報・技術WG「取りまとめ(案)」(2026年8月4日 会議後修正版)資料p.69

AIへの指示と結果の関係・誤りの確認・人による判断を、生成AIカメラ生成AI活用資料(プロンプト例付き)で体験的に扱えます。生成AIを「3人目のチームメイト」として課題設定の話し合いに参加させる活動資料も公開しています。

取りまとめ(案)が目指す「価値を創出するプログラミング教育」への対応

取りまとめ(案)は、プログラミング教育の方向性を「正しく作れるか(手順・コード中心)」から次のように転換するとしています(資料p.63)。

どう使って価値を出すか(システム・プロセス中心)—「プログラミングの体験を通して、順次・分岐・反復といった手順を理解し、簡単な課題解決に活用しながら、身近な場面で価値を生み出す使い方を学ぶ」(小学校)

プログラミング教育の方向性 Before/After
「教育課程におけるプログラミング教育の方向性」より「1. プログラミングに関する学習内容の方向性」(Before/After)。出典: 中央教育審議会 情報・技術WG「取りまとめ(案)」(2026年8月4日 会議後修正版)資料p.63 スライド全体を見る

この「価値を生み出す」学びを1つの単元として通しで体験できる授業パッケージが、企画開発・広報体験(授業スライド付き)です。児童が「イノベーター」になって、身の回りの問題を解決する製品の企画開発から広報までを体験します。

企画開発・広報体験
企画開発・広報体験(教材ページ)
イノベーターになって製品の企画開発を体験しよう
授業スライドより: 「イノベーター」になって製品の企画開発を体験
学習の流れ ステップ1〜4
授業スライドより: 学習の流れ(ステップ①〜④)
取りまとめ(案)の記述「企画開発・広報体験」での活動
「簡単な課題解決に活用しながら、身近な場面で価値を生み出す使い方を学ぶ」(資料p.63) 「イノベーター」になって、身の回りの問題を発見→取り組む課題を設定→解決する製品を企画開発
「適切な取扱いや特性の理解で学んだことを総合的に活用し、リアルな課題を解決しながら、生活や将来に繋がる力にする」(資料p.66 情報技術の活用) カードで学んだ計測・制御(+AI・通信)を組み合わせ、最小限の機能の製品をまず作って改善を重ねる(中間発表つき)
「情報の領域での学習を基盤として、探究の領域で活用することができる」(資料p.70) 製品の広報(誰に・何を・どう伝えるかを考え、キャッチコピーを作って発信)まで行い、探究的な学びへつなげる

小学生の生成AI利用について

AkaDako Cloud Plusは、学校の授業で利用できる形で生成AI・画像認識AIの学習環境を提供しています(生成AIカメラ機能は、2025年度の第1期パイロット校32校での実践を経て、現在はCloud Plusの機能として提供。24校分の実践レポートを公開しています)。

「生成AI等の技術革新がもたらす負の側面も踏まえつつ、情報技術が認知や行動に与えるリスクに留意すべき」(中央教育審議会「論点整理」p.51)

AkaDakoの生成AI学習はこの趣旨に沿い、管理された環境(アクセスコードによる利用管理)のもとで、AIの誤りを確かめ、人が結果を確認・判断する活動として設計しています。

生成AI機能については、利用条件(提供条件)を定めています。詳細はAkaDako Cloud Plusのページからご確認ください。

AI自体を学ぶ学習内容のイメージ(小学校 総合・情報の領域)
「『AI自体を学ぶ』学習内容のイメージ」より小学校 総合(情報の領域)の欄。「出力された内容は最後は人間が判断する必要があること」「出力結果には誤りや偏りが含まれること」等が示されています。出典: 中央教育審議会 情報・技術WG「取りまとめ(案)」(2026年8月4日 会議後修正版)資料p.60 スライド全体を見る

各教科等との接続(理科の観察・実験)

情報の領域で身に付けたセンサー計測の技能を、理科の観察・実験で発揮できます。

プログラミング教育と各教科等の関係
「教育課程におけるプログラミング教育の方向性」より「2. 各教科等の関係」。「要」となる教科等(情報の領域)と各教科等が相互に強化し合う関係が、理科のセンサー活用例とともに示されています。出典: 中央教育審議会 情報・技術WG「取りまとめ(案)」(2026年8月4日 会議後修正版)資料p.63 スライド全体を見る

低学年について

取りまとめ(案)は低学年を、各教科等の中で機器・アプリケーションの基本操作に体験的に慣れ親しむ段階と位置づけています(資料p.72)。全学年向けレシピが生活科・特別活動での体験に対応します。

小学校低学年における情報活用能力の育成イメージ
「小学校低学年における情報活用能力の育成イメージ」。出典: 中央教育審議会 情報・技術WG「取りまとめ(案)」(2026年8月4日 会議後修正版)資料p.72

中学校への接続

情報の領域で身に付けた力は、中学校「情報・技術科」の学習に直接つながります。取りまとめ(案)は、中学校の学習を「小学校で学習したプログラムの基本的な構造を、簡単なプログラミングを通して確認する」ことから始める系統性を示しており(資料p.79)、AkaDakoは同一の環境・カードで小学校から中学校まで接続できます。

実施可能性について

取りまとめ(案)は「情報の領域を担当する全ての小学校教員への研修」等を条件整備として挙げています。AkaDakoでは、専門外の先生でも60〜90分で「自分で授業ができる」実感を持てる研修モデル(初見模擬授業)を運用しており、効果を査読論文で報告しています。

教材の詳細、研修や実証事業のご相談など、お気軽にお問い合わせください。

本ページで対応を主張しないもの

導入をご検討の際の参考として、本ページが扱っていない内容を挙げます。

  • 情報の収集・整理・分析・まとめ・表現などの汎用的な活用スキル(ウェブ検索、スライド作成、アンケート、表計算等)
  • 情報技術の適切な取扱い(法や制度、倫理、安全・メディア理解、メディアリテラシー)
  • 画面内で完結するアルゴリズム学習(並べ替え・検索の比較等)

これらは「情報の領域」の重要な構成要素であり、他の教材・教育活動と組み合わせて実施されることを想定しています。


出典: 中央教育審議会 初等中等教育分科会 教育課程部会 情報・技術ワーキンググループ「取りまとめ(案)」(第12回会議(2026年7月30日)で提示、2026年8月4日 会議後修正・原文PDF)、中央教育審議会 教育課程企画特別部会「論点整理」(2025年9月25日・原文PDF)、中央教育審議会 教育課程部会 総則・評価特別部会「取りまとめ(案)」(2026年8月4日・原文PDF)。本文中の資料ページ番号は会議後修正版のものです。本ページのスライド画像は上記資料からの引用であり、著作権は文部科学省に帰属します。
更新履歴: 2026年8月6日 公開/2026年8月17日 領域名の正式化(仮称表記の整理)、出典を会議後修正版に更新。今後の審議の進展に応じて更新します。

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